公務員試験の参考書と勉強法-独学式-

公務員試験に独学で合格するための参考書と勉強法をまとめたブログ

オススメする参考書ランキングトップ7

 

 

今までの記事で、各教科・各試験という観点から勉強法などをまとめてきました。しかし問題集という観点からまとめたのは、有名どころであるクイマス・スー過去・過去問500について述べた記事のみで、これでは実際に参考書を買おうと思ったときに困る人もいるのではないかと考えるようになりました。

そこで今回の記事では、私の特におすすめする参考書を一度に総覧できるようにまとめてみることにします。

 

おすすめ参考書①:スー過去・クイマス

 

  1. 科目:ほぼ全科目
  2. 特徴:基礎知識ページ→過去問ページ
  3. 用い方:メインテキスト

 

公務員試験は↓の記事などで今まで何度も述べた通り、過去問研究が合格の秘訣です。

 

www.dokugaku-koumuin.com

 

よって過去問をひたすら解く必要があるワケですが、何も知識がないのに過去問をいきなり解くのは流石に非効率です。そうであるならば、

最も効率的な勉強プロセスは

①科目毎に基礎知識を詰め込む

                 ↓

②ひたすら過去問を解く

となるでしょう。このプロセスを体現した参考書が、スー過去とクイマスであり、これらは基礎知識を解説してあるレジュメページと様々な公務員試験から選定された過去問ページから構成されています。つまり、たった一冊で基礎知識の習得と過去問によるアウトプットを可能にしている参考書であるのです。よって基本的にはどの科目も、スー過去かクイマスどちらかの参考書を用いての勉強を推奨します。

ただしレジュメページは、その科目の基礎知識を羅列する事に特化されているため、お世辞にも理解しやすいものであるとは言い難いです。よって、数的・法律・経済などの深い理解が必要な科目の勉強には、下記で紹介する玉手箱・らくらくなどの解説が丁寧な基礎知識を学べる本を挟む事を推奨します。もちろん法学部の人が法律科目のスー過去、経済学部の人が経済学科目のスー過去、理系の人が数的推理のスー過去、をいきなり解くようなケースは問題ないと思います。

スー過去とクイマスの使い分けとしては、一般的に教養知識分野=クイマス・その他=スー過去がふさわしいとされており、私もそのように考えております。

詳しくは↓をご覧ください。

 

www.dokugaku-koumuin.com

おすすめ参考書②:解法の玉手箱

 

  1. 科目:数的推理・判断推理(空間把握含む) 
  2. 特徴:解説が丁寧
  3. 用い方:スー過去・クイマスを解く前

 

数的推理と判断推理の参考書の中で、私が一番推している解法の玉手箱。なにより解説が丁寧で、数的処理科目に対する解き方の姿勢や解法をいちから学ぶことができます解法が複数載っていて、自分にあった解き方の習得をサポートもしてくれるのも◯

数的処理の記事で以前述べたように、数的推理と判断推理(+空間把握) だけで教養試験の1/3程度を占めています。上記で紹介したスー過去やクイマスをいきなり解ける自身のある人は良いですが、そうでない人の場合は基本的には玉手箱から入る事をオススメします。

おすすめ参考書③:速攻の時事

 

  1. 科目:時事・財政学・社会科学・行政系科目・面接試験
  2. 特徴:時事の範囲に加え、他科目もカバー
  3. 用い方:インプット編で知識を詰め込み、アウトプット編で演習

 

独学の人は、この参考書を買わない手はないと言えるほどの良書。時事分野ならば、国家総合職まで含めて殆どの試験問題をカバーできます。

またその網羅性の高さから、時事科目だけではなく、財政学(財政事情分野)・社会科学・行政系科目(地方分権・行政組織の最新論点)などの時事論点が出題される事が多い科目の対策にも役立ち、さらには面接試験の対策においても重要な役割を果たします。

面接試験と見て、え?と思った人もいるでしょう。面接試験では、きちんと社会情勢を把握しているかという観点から、近年の社会問題やニュースなどを唐突に聞かれることも多く、実際に国家公務員の人物試験などでは面接シートに記入する欄があります。面接試験においても時事問題に通じていることは重要なアピール材料となるのです。

おすすめ参考書④:らくらく経済学

 

  1. 科目:経済学
  2. 特徴:公務員試験経済学の参考書では最も解説が丁寧
  3. 用い方:スー過去の前に

 

専門科目の中では最も理解に時間のかかる経済学科目。もちろんスー過去を解くのが基本的な勉強法であるのですが、やはりレジュメページのインプットのみでは少々基礎知識が不足しがち。そこで、スー過去の前に用いる導入本として私はらくらく経済学シリーズをおすすめします。

らくらくシリーズは、いきなり無差別曲線・効用関数などの個別論点に入るのではなく、経済学の基礎理念・経済学がわかるための準備など初学者でも無理なく勉強を進めていけるような解説が施されています。本論の方も、茂木式三角形・経済学の論点相互間の関係図など著者独自のツールを用いて、視覚的に且つわかりやすく説明されています。

特に私がおすすめするのは、ミクロやマクロ本ではなく、その前の経済学入門本。大学の経済学部の講義で1年の時に開講されている経済原論のようなテーマを扱っていて、経済学の初級者に最もふさわしい参考書であると思います。

おすすめ参考書⑤:伊藤真本・寺本ヤスユキ本

 

  1. 科目:法律科目
  2. 特徴:伊藤真本→完結明快 寺本ヤスユキ本→予備校式
  3. 用い方・スー過去の前に

 

経済学科目と同じく、理解に時間のかかる法律科目。特に、憲法・民法・行政法は公務員試験ではとても重要度の高い科目であり、これまたスー過去の前に何かしらの導入本を挟むことが一般的な勉強手順となります。どの本を導入本として用いるかを悩む人は非常に多く、2chの参考書スレでも度々議論されていますが、私は民法→伊藤真シリーズを、憲法・行政法→寺本ヤスユキシリーズをススめている立場であるので、おすすめ参考書としてこれらのシリーズの良い点を挙げていくことにします。まずは伊藤真シリーズから。

 

TAC出身で伊藤塾の設立者でもある伊藤真氏。司法試験にも合格されていて、予備校での講義も非常に人気が高いよう。私が伊藤真氏の本を用いて一番重宝したのは民法の本。通常の民法の参考書がわざわざ2冊に渡ってグダグダと細かい説明を続けているのに対し、伊藤真氏の民法の本は、参照ページや図を設けることで簡略化し、たった一冊で民法の基礎知識を全て網羅しています。法律に特有の難解な用語はうまく言い換え、日常用語を用いて解説してくれているのも有難い。

寺本氏の参考書は、予備校で配っているプリントを本にしたとも言われている通り、予備校のノウハウが詰まった参考書であると言えるでしょう。ところどころに問題が挟まれていて、飽きさせない作りとなっているのもおすすめできます。自身による解説動画をyoutubeで無料配信しているのも、独学者には助かるでしょう。

おすすめ参考書⑥:出るとこチェック・ダイレクトナビ

 

  1. 科目:一般教養
  2. 特徴:出るとこチェック→薄くて軽い ダイレクトナビ→全ページ過去問
  3. 用い方:既習科目の確認・強化

 要点確認に便利な参考書。どちらも見開き2ページで重要事項を確認できる優れもの

出るとこチェックは、持ち運びのしやすいコンパクトサイズな参考書。頻出分野ほど多くのページが割かれるなど、公務員試験に出る分野にのみ焦点を当てているのが特徴的。図表・ゴロ・過去問など多くのツールを用いて飽きさせない仕組みも◯。薄くてとっつきやすく飽きにくいので、確認にはもってこいだと思います。

対するダイレクトナビは、全ての問題が過去問の原文そのまま収録されているので、過去問研究の傍ら知識をアウトプットできます。

内容としては、左ページに赤シートで隠すことのできる正文化された過去問が載っていて、右ページに解説・関連知識・注意点などが書いてあります。つまり、たった1つの見開きで過去問の解答解説や関連用語など多くの事項を確認できるという事。同一テーマのページが並んでいるのも弱点補強に役立ちます。

おすすめ参考書⑦:論文の教室・論理トレーニング・頻出テーマ

 

  1. 科目:論文・文章理解
  2. 特徴:論文の教室→論文に必要な全ての技術が書いてある 論理トレーニング→論理力を磨くことができる 頻出テーマ→論文の頻出テーマの知識及び背景整理
  3. 用い方:文章力・論文力・読解力の強化に

 

頻出テーマ以外の本に関しては、なぜわざわざ数少ない参考書を紹介するこの記事で取り上げたのかと思う人も多いでしょう。なのでこれら2冊の役割からまずは解説することにしましょう。

論文とはそもそも、問に論理的に答えるものです。この論理的というのがミソで、暗黙の了解ではあるものの、非常に多くのルール(鉄則)があります。論文の教室はこれらの鉄則をまとめた本であります。

論理トレーニングは、論文の鉄則の中で最も重要なものである「論証」(論証が論文の役割)を問題形式 で学ぶことができるもので、論文の対策はもちろん、文章を読みとく訓練もあるので、文章理解の対策にもなるものです。

 

これらの本に対し、頻出テーマのまとめ方は、完全に「公務員試験の論文」に特化した本です。よく勘違いする人がいますが、この本に文章技術や論文技術について触れてあるページはほとんどありません。では何を学ぶ事ができるのかというと、論文の主張を裏付ける知識を身につけることができるのです。上記で述べたように、論文は問に論理的に答えるものであり、論証をするものです。そうであれば、自分の文章を裏付ける客観的な知識が必要です。この知識を頻出テーマ毎に学ぶ事ができるのが、まさに頻出テーマのまとめ方なわけです。

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