国家公務員試験の難易度についてよくある勘違い
この記事では、国家公務員試験についてよくある2つの勘違いを解説します。
- 面接の倍率が低いから国家の方が受かりやすい
- 大量採用で倍率が低くて受かりやすい
このように考えている方は要注意です。
最終合格=内定ではない
国家公務員試験は1次の筆記試験と2次の人事院面接を突破したところで、採用されるわけではありません。例えば、財務専門官試験の場合は
http://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/sennmonnsyoku_daisotsu/zaimu/zaimu_kekka_28.pdf
最終合格者が528人に対して
http://www.jinji.go.jp/saiyo/saiyo/senmon/saiyo_senmon02_link/29zaimusenmonkan.pdf
採用予定数は150名です。これが意味するのは、最終合格をしても採用されるとは限らないという事です。「国家公務員試験に限らずどこもそうだろ」って考えている方は、一度市町村や県の試験を自分で調べてみるとよいでしょう。基本的に、最終合格者が採用されないいわゆる“採用漏れ”が多発するのは国家公務員試験だけです。市や県の場合は漏れて一桁程度。市であれば漏れる事は滅多にありません。
面接の倍率も決して低くない
上記で国家公務員試験の場合、最終合格=採用でない事は述べました。ではどうやって採用されるのかというと、最終合格者が自ら希望官庁を訪問して(=いわゆる官庁訪問)、そこで再び個別官庁毎に面接を受けるという形をとります。具体的には、国家一般職試験の場合多くの最終合格者がそれぞれ自分の志望官庁を訪問して面接を受けるので、倍率はものすごい事になります。また、最終合格者の割に個別官庁の採用数は非常に少なく、最終合格したのに採用されないという人が毎年山のようにいます。
上記の財務専門官試験なんかはその典型で、最終合格者528人の中から官庁訪問を勝ち抜くのは3/1もいないわけです。倍率は、辞退を考慮しなければ2次試験倍率×(最終合格者÷採用予定数)となるので財務専門官試験の場合は面接の実質倍率が5〜7倍程度です。ここまで面接の倍率が高いとなれば、面接の比重が大きいと言われている政令市や県庁よりも国家公務員試験の方が面接を勝ち抜くのが大変であります。
横浜市では1次合格の筆記通過者に対して面接が2回行われるところ、2回の面接ともに倍率は2倍を下回っています。もちろん、横浜市の場合は基本的に最終合格=採用です。
以上で検討を終わります。こちらでも検討した通り、国家公務員試験の難易度はそれなりに高いと言えるのではないでしょうか↓
詳しくは↓も参考に