公務員試験の参考書と勉強法-独学式-

公務員試験に独学で合格するための参考書と勉強法をまとめたブログ

個別面接 対策

近年の公務員試験は、市役所を筆頭に面接の配点が大きくなり、筆記試験の勉強だけで採用される事は難しくなってきました。
しかしやはり試験なだけあって面接試験にもコツはあるので、きっちりと対策をした上で挑めば筆記試験と同じように独学で突破する事が可能です。本記事では、この面接試験を突破するための方法論を検討する事にします。
 
考察の手順にあたって、まずは面接試験の役割と独学で行える対策法を列挙し、次に各対策法と各対策法に有用な本を紹介をすることにします。
 

公務員試験における面接試験の意義

 
対策を考えるにあたって、まずは面接試験の目的を考える事にしましょう。
 
公務員試験は基本的に、
  • ①筆記試験②論文試験③面接試験
の3つから構成されています。よく言われているのは、昔の試験は筆記試験や論文試験がメインで、面接試験のウェイトは低かったというもの。ではなぜ面接試験が重要視されるようになってきた、逆に言えば筆記試験と論文試験だけでは能力を判断するのに不十分だと考えられるようになってきたのでしょう?
確かに筆記試験や論文試験は、 受験者の計画性・地頭の良さ・志望度などを客観的に測る事ができます。ですが、人間にはコミュニケーション能力や意思疎通能力など多くの指標があり、これらの能力は筆記試験と論文試験だけでは測る事ができません。そこで、公務員の人気上昇にも伴い、面接試験に注目されるようになってきたのです。
つまり、面接試験は、筆記試験や論文試験では測定のできない一定の能力を測ることを目的としています。
 

公務員試験で実施される面接試験の種類

 

個別面接

 
受験者1人に対して、面接官3人等。国家公務員試験の人事院面接もこの形態。
特徴としては、人事側が人物をしっかり評価できるのに加え、受験者も自分をアピールできる。
 

集団面接・集団討論

 
受験者複数に対して人事も複数。相対評価をしやすいため、ふるいにかけるための試験として主に市役所や人気官庁の1次面接試験として実施されることが多い。

 

この記事では、個別面接の対策をメインに話を進めいていくので、他の形態に関しては以下の記事をご覧ください。

www.dokugaku-koumuin.com

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また、面接マナーに関しては、こちらをご確認ください。

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面接試験対策のポイント

 
公務員試験の面接対策をする際には、以下の4つがとても有効です。
 
  1. 自己分析
  2. 定番の質問対策
  3. 政策課題研究
  4. 模擬面接
 
それでは順に検討します。
 

面接対策①:自己分析

 

自己分析とは何か

 

自己分析とは、
 
  • 自分にどのような強みがあり、何をできるのか
  • 学生時代どのような事に力を入れたのか、またそれを何に活かす事ができるのか
また、特に公務員を志望するのであれば、
  • 社会にどんな影響を与えたいのか、また与える事ができるのか
 
といったことを分析すること
自己分析は、面接に直接活かされる事になるため、最も重要な対策手段ということができるでしょう。
というのも、大方の公務員試験が面接カードに沿って行われ、カードに自分の能力ややりたい事などを書く事になるからです。
本番の試験では、その強みや取り組みを
  • 公務員になった後どのように活かすことができるのか
  • 取り組みから何を学び、どう成長したのか
と言ったことを面接官と話しながら直接アピールしていきましょう。
 

自己分析のコツと勉強法

 
コツとしては自分1人ではなく、『他の人(友達など)と共に成し遂げたこと』 や『他の人から言われる長所』など、他人が関わっている事をアピールした方が良いでしょう。
というのも、やはり社会性・コミニケーション能力などが評価の基準の1つとなっている以上、他人が関わっているほうが評価が高くなるからです。
自分のウリがあまりなければ、合理的にウソを組み立てて、それを貫き通すのも一つの手段です。面接カードについては個別記事↓も参照して下さい。

 

参照:面接カードの書き方

www.dokugaku-koumuin.com

 

 

参考書については、現職の中央省庁キャリア人事の人が書いた、以下の本をオススメします。この本ではなくても、一冊程度を参考にして自己分析をする際のコツを掴めば対策としては充分だと思います。

面接対策②:定番の質問対策

 
公務員の面接試験は、優秀な人材の確保という目的に加えて、筆記試験に合格した人から通常程度の会話能力が無いものを弾くというネガティブチェックの側面もあります。
よって、自分にのみ課される質問だけではなく、
  1. なぜ民間でなく公務員なのか
  2. なぜ国家公務員ではなく市役所なのか
など全ての人に対し問う定番の質問も多いです。公務員試験を複数受けるならば一度は必ず聞かれるというようなものもあるので、なるべくこういったテンプレ質問の種類と答え方は把握しておきましょう。
対策法としては、素人がネットにまとめてあるのを参考にするよりは、本を参考にする方が良いでしょう。評判の良い以下の2冊が、無難であると思います。
TAC出版の方は、定番質問が多く記載されているのと、それに対する模範解答やダメな解答例が載っているのが良いです。同時に、国家公務員各官庁の訪問データなども記載されています。

2つ目の本は、公務員の人事をやっている現職のキャリア人事の人が、テンプレ質問の意図やコツをまとめたものです。また、面接カードの書き方や官庁訪問のコツ等についても書かれています。人事の立場から面接を捉える事ができる貴重な本。 

 

面接対策③:政策課題研究

 
政策課題については、あまり面接の対策として挙げられる事がありませんが、非常に重要な事です。
なぜなら、その組織がどんな課題を持ち普段どのような事に力を入れているのかを把握しておかなければ、志望動機を論理的に話す事が不可能であり、高い評価を得にくいからです。
 
例えば、△△県の教育行政に関わりたいから志望したとアピールした場合、
面接官「あなたの出身の◯◯県を志望すればいいじゃないですか。なんの縁もない△△県より、地元の◯◯県の方がいいでしょう。」と返されたら中々合理的な返答は難しいのではないでしょうか。
こういった際に、
『確かに、地元◯◯県で働くというのは興味深い事だと思います。しかし私は、地元で働きたいという理由ではなく、あくまでも教育行政に携わりたいという理由で県庁で働くことを志望し始めたのです。その点△△県は、昨年の行政計画で教育の遅れを問題点として挙げています。私も△△県の教育行政には問題意識を持っていて、昨年の行政計画で示されているこれからの方針には興味深い内容が多く、是非△△県の職員として、働いてみたいと思いました。』
のように論理的に応える事ができれば志望度の高さをアピールできるでしょう。
 
対策法としては、以下の本に政策課題研究のコツや役割が述べられているので、こちらを参考にしながら、各役所のホームページや公開情報を研究しましょう。
政策課題研究の役割については、↓でも述べました。
 
参照:面接カードの書き方

www.dokugaku-koumuin.com

 

面接対策④:模擬面接

 
自己分析を行い政策課題を研究したら、想定質問とよく聞かれる質問への解答をインプットした後、模擬面接で、実際にアウトプットして見ることで本場に備えるのが無難な対策です。
 
そこで、予備校に通っていないと、模擬面接にいけないじゃないかと考える人もいるでしょう。
 
でも実はそんな事もなく、全ての県にあるハローワークと、しごとセンターで模擬面接が受けられます。
自己分析や想定質問をしっかり準備しておけば、模擬面接は2回程度参加するだけでok。
 
新卒応援ハローワーク・しごとセンターリンク
しごとセンターについてはこちらも参考に
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