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10分でわかる公務員試験の全体像

 

 

今年も残すところ残りわずかとなり、来年の公務員試験が近づいて来ましたね。

 

『公務員』は、社会が成熟しきったこのご時世、定年まで安定して続けられる数少ない職業として、とても人気が高い職業となっています。(下記マイナビ調べによると1位:地方公務員・2位:国家公務員)

就職希望先ランキング1位は地方公務員 - 2位は? | シゴト | マイナビニュース

 

このように就職先として人気な公務員ですが、実際に回りを見渡してみると、『公務員になるための勉強をしている人ってあまりいないように私は思うんです。

この是非はとりあえずおいておいたとしても、公務員になるためのハードルが高いと一般的に思われていて、この難易度に対しての認識が、公務員になりたい人の足かせになっているのではないでしょうか

ネットを見渡してみても、‘予備校に行かないと絶対に合格できない’だとか、‘公務員試験は科目数が多くて大学受験よりキツイ’などという書き込みをよく見ます。

しかし私が実際に独学で公務員試験の勉強をしてみて思ったのは、「公務員試験の本質」を掴み要領よく勉強をすれば、試験は決して予備校に行かなければ無理なものでも、大学受験よりも難しいものでもないということです。

 

そこで今日は、「公務員試験の本質」について簡単にまとめてみようと思います。

 

公務員試験とは?

 

そもそも公務員試験はどんな内容であるのでしょうか?

わたしが思うに、試験の特徴を掴むことは、「公務員試験の本質」を掴み、要領よく勉強するために必要不可欠であると思います。

よって、まずは公務員試験の役割と内容についてさらっとまとめてみます。

 

公務員試験はそもそも、役所が優秀な人材を採用するために行われます。

 

試験は、国の機関が行う以上、明確で公平な内容で実施する必要があります。

ここで設けられたのが、明確な答えがあり、受験者の能力や努力を完全に点数化できる筆記試験です。人物重視と言われる現代の公務員試験でも、大体の試験において5割以上の受験生が落とされるほど、筆記試験の重要度は高いです。

 

ただ、筆記試験には問題点もあります。最も重大な問題点は、能力にはコミュニケーション能力や文章能力など様々な指標があり、筆記試験だけではこれら全ての能力を測る事が難しいという点です。

そこで、面接試験と論文試験という筆記試験をカバーする2つの試験が設けられ、これら3つの試験を総合的に判断する事で優秀な人材を確保するという、現在の公務員試験制度ができあがりました。

 

したがって公務員になるためには、基本的にはこれら3つの試験を突破する必要があります

 

筆記試験の傾向

 

公務員試験の内容についてわかってもらったところで、次は筆記試験の傾向についてみていきましょう。

 

筆記試験は、基本的に大学の教授や各界の専門家などが集まる、「公務員試験問題作成委員会」によって毎年作られています。

この作成委員会で働く方々は臨時の公務員であるため、定年まで問題を作ったりするわけではないのですが、委員会は毎年ほとんど同じメンバーであったり、変更がなかったりという事が多いです。

具体的には、こちらの予備校の文面が全てを物語っています。↓(http://thefuture.co.jp/saishin/2002_04.html より引用)


4/13 国家公務員採用試験の試験委員決まる  4月1日の官報で各種国家公務員試験の試験専門委員が発表された。
 外務専門職では試験委員に変更なかった。国家 I 種では変更は少ないが、2次総合試験で新たに政策研究大学院大学の御厨貴教授が就任された。また法律職の2次専門試験の行政法では東京大学の小早川光郎教授が2年ぶりに復帰された。

 

  1. 試験委員に変更がなかったり、
  2. 試験委員の変更が少なかったり
  3. 2年ぶりに復帰されたり

と、やはりほとんど同じ人が担当している事がわかります。

 

毎年同じメンバーが試験を作っているということから、公務員試験の問題には一定の傾向や特徴があります

ということは、

傾向や特徴をおさえて、適切な対策を施す事

ができるはずですね?

 

ここまで読んでピンときた人がいるかもしれません。

そうです、

過去問をひたすら解いて傾向や特徴を掴む事

これが「公務員試験の本質」の核にあたるものです。

 

とはいっても、よくわからない法律や経済の問題をひたすら解けといわれても、そんなの無理ですよね。

そこで必要なのが、まずは科目の全体像や基礎事項を勉強する事

過去問を解くことがアウトプットにあたるならば、基礎事項をおさえる事はインプットにあたります

つまりプロセスで言うならば、

  • 手順①:基礎事項を抑える(インプット)
  • 手順②:過去問を解く(アウトプット)

というふうになるわけです。

 

ここまでくると、「公務員試験の本質」について、少なくとも筆記試験については答えが見えて来たのではないでしょうか?

答えをいってしまうと、

「各科目の参考書で基礎事項をインプットし、過去問でひたすらアウトプットすること。」

これが筆記試験の全てです。

どうでしょう。少なからず、筆記試験についてはなんとかなりそうな気がしてきたのではないでしょうか?

 

筆記試験の具体的な勉強法と参考書

 

筆記試験については、過去問をメインに対策をすればいい事が分かりました。しかし、ひとえに「基礎を理解してから過去問を解く」とは言っても、どんな本で基礎を理解するのか・どうやって過去問を解けばいいのか、 など疑問点は多いはずです。そこで、次は具体的な勉強法について解説していきます。

公務員試験には、「基礎を理解してから過去問を解く」というプロセスを体現した参考書が2種類あります。

具体的には

  1. スーパー過去問ゼミシリーズ
  2. クイックマスターシリーズ

の2つで、これらの参考書は各科目毎に出版されていて、それぞれの論点が

  1. 基礎事項ページ(インプット)
  2. 過去問ページ(アウトプット)
  3. 解説ページ(レビュー)

の3段階で構成されています。

つまり、たった1冊で基礎事項と過去問の両方を勉強する事を可能にしているのです。

よって、基本的にはこれらの参考書をメインに勉強し、全科目の勉強が終わったら志望先の過去問を解くという手順で勉強する事になります。

 

しかし、「全科目これらの参考書を解くだけで解決!」なんて流石に美味い話はあるわけがありません。

これは各個人の捉え方にもよりますが、

  1. 法律科目(理解に時間がかかる科目)
  2. 経済学科目(理解に時間がかかる科目)
  3. 数的処理科目(最も出題数の多い科目)

これら3科目は、上記の参考書を解き始める前に、別の解説が詳しい参考書で基礎を固めるという手順を踏むべきです。

なぜならば、上記で述べた参考書は、基礎事項は述べられてはいても、ページ数の都合から(3段階構成のため)各科目の全体像や細かい解法などが省かれているからです。

つまり、手順としては

  • 普通の科目:スーパー過去問ゼミ or クイックマスター
  • 法律・経済・数的:基礎事項を学べる参考書→スーパー過去問ゼミ or クイックマスター
  • 全ての科目の勉強が終わったら:志望先の過去問

 

となるわけです。

 

論文試験について

 

筆記試験についての簡単な解説が終わったので、次は論文試験について考えてみます。
そもそもの問題ですが、「論文」とは何か分かるでしょうか?よく論文・感想文・レポートの違いすら分からない人を見るのですが、これらは全く別のものです。レポートにはレポートの書き方が、感想文には感想文の書き方があるように、論文にも論文の書き方があります。

論文の試験があるという事は、論文といえる書き方をしている必要があります。具体的に論文とは、「自分の意見を主張する文章」で、英語でいうと「stateする」事に近い意味であります。

つまり、

自分の意見を論証し、相手に納得させる事

これが論文の目的という事になります。

これは私個人の考えになりますが、この目的を達成するためには、

  1. 論文の書き方
  2. 頻出テーマ

以上2つを勉強するべきであると思います。

よく公務員試験の論文対策といって、②の頻出テーマだけを勉強する人がいるのですが、私から言わせてもらうと、そうした勉強法は、知識もないのに過去問を解くことと同じ行為であります。

むろん①が元から完璧であれば、②だけを勉強すればよいのですが、論文の書き方って、大学4年生の卒業論文を書くようになるまで普通教育では学ぶ機会が無いように思うのです。

実際に大学受験で某KO大学や国立2次で小論文を課されるところを受ける人は、論文の書き方の勉強をしていましたよね?私は大学受験と同じで公務員試験においても、論文は書き方からしっかり勉強する必要があると考えています。

また頻出テーマの勉強というのは、このテーマはこのような論点が問題となる、あのテーマはあのような論点が問題となるというのを頻出テーマについて勉強するという事です。文字のみで説明すると分かりづらいので具体例をあげてみましょう。

論文試験の頻出テーマには、例えば高齢化社会についての論点や情報化社会の論点があるのですが、これらについての文章を書いて、論文の目的である「納得させる事」を達成するためには、高齢化社会の現状や問題点・情報化社会の具体例やこれからの動向など具体的な知識が必要です。これがすなわち頻出テーマの勉強であるのです。

つまりここまでを手順としてまとめると、過去問ももちろん大切なので

  1. 論文の書き方の勉強
  2. 頻出テーマの勉強
  3. 過去問

 

この3段階が必要ということになります。細かくいうとまだあるのですが、この記事は明快完結を目的としているので、詳しくは他の私の記事を見てもらいましょう。

 

面接試験について

 

公務員試験は資格試験とは違い、採用試験であるため、社会性や人間性を測るための面接試験が設けられています。私が受けた体感として、公務員の面接試験も民間企業の面接試験も大差はないと考えております。というのも、面接試験対策の具体的な手順が、

  1. 自己分析
  2. 業界研究(役所研究)
  3. 企業研究(志望先研究)
  4. 面接カード記入(ES記入)

という方法で行われ、これらの対策を施すだけだからです。あとは面接官の目を見て笑顔話し、シメるところをシメましょう。

民間企業と比べてしまえば、面接の倍率は高いところで10倍程度なので、難易度も大したことはありません。

細かくいうとまだあるのですが、こちらも他の記事に譲ることにしましょう。

 

まとめ

 

どうだったでしょうか?みなさんがこの記事を読む前に比べて、公務員試験に感じていた高いハードルが少しでも下がっていてくだされば嬉しいのですが‥。

私自身は、公務員試験は適切なプロセスで勉強をすれば、それほど難しいことでもないと考えています。実際に、公務員試験受かる勉強法落ちる勉強法【2018年度版】の本でも、適切な勉強法を実行すれば、600時間で合格できると書いてあります。この時間は東京大学や京都大学に入るのに必要だと言われている、3000時間の1/5程度にすぎません。公務員を目指すみなさんが、ハードルを感じずに公務員になる事ができる事を望むばかりです。

【なり方】公務員になるには?何から勉強すればいい?

 

 

独学で公務員試験を受けよう

と思い立った時にまず困る事は

 

  1. 試験を受けるつもりだけど、何から勉強すればいいんだ?
  2. 公務員になるには何をすればいいんだ? 

 

というような事だと思います。 

実際に、
何から手をつけて良いのか分からない
という理由で予備校に通い始める人が多いと私は思います。

しかし逆に考えてみれば、

何から手をつけてどう進めるか

を分かっているのであれば予備校に通う必要がないとも言えるのではないでしょうか?

よって、本記事では

公務員試験は何から勉強するかを徹底的に検討します。

  

手順①:まずはどこを受けるか決めよう!

 

公務員試験に合格するための登竜門であろう

何から勉強するのか

といった問題ですが、答えからいうと

受けると決めた公務員試験の実施要項に記載されている勉強すべき科目をよく調べる事です。

「なーんだそれ、勉強でもなんでもないやんけ!」って思った方もいると思います。ですが、これこそ真っ先にする事なのです。

なぜなら、公務員試験の出題科目は大学受験とは違い必ずしも同一であるわけではなく、役所によってまちまちであるのです。

よって、初めに受ける試験を決めてから、実施要項に記載されている試験科目の勉強を始める方が効率的なのです。 

もちろん、“実施要項なんて初めて聞いた”ということでこのブログに辿り着いた方も多いと思うので、次に調べ方を解説します。

 

手順②:実施要項を調べる

 

実施要項を調べるために

①まずは「⚪︎⚪︎市 採用」のように調べてください。
例として今回は、調布市 採用と調べてみます。
f:id:dokugakukoumuin:20161124210701j:image
一番上に、このように公式サイトがでてきました。
②こちらをクリックして進んでいくと
f:id:dokugakukoumuin:20161124210721j:image
「⚪︎⚪︎市職員採用試験実施要項」といったページが出てくるとおもいます。(出てこない方は、今年度の試験が終わったからであって来年検索すれば出てくると思います。)

③そのページをクリックしてさらに進んでいくと
f:id:dokugakukoumuin:20161124210740j:image
↑のように
④試験で何を行うかといった事がでてきます。
基本的には、どの試験でも
教養試験・論文試験・面接試験の3つの試験があって、場合によっては、専門試験・テストセンター・事務能力検査などの試験が設けられていると思います。

以下でこれら各試験の対策法を解説しますが、

その前にまずは公務員試験の種類を確認しましょう。

  

公務員試験は大きく分けて2種類!

 

公務員試験は受ける試験によって科目が違うと述べましたが、

正確に言うと公務員試験は主に、

 

①市役所や政令市のように

教養試験・論文試験・面接試験・適性試験・
事務適性試験などから構成されていて専門
科目が課されない試験 と

 

②国家や県庁のように

①に加えて専門科目が課される試験

 

の2種類があって、私が出題科目が違うと述べたのは、この②の試験で実施される専門科目の事であります。

 

ということは、裏を返せば①の専門科目のない試験は科目が同じであるゆえ、同一視して考える事ができるという事ですね。

よってまずは、①の専門科目のない試験のみを受ける人に焦点を当て、『何を勉強すればよいか』を解説します。

専門科目の有無は↓を参照してください。

 

 参照:最大併願数・科目・日程など

www.dokugaku-koumuin.com

 

手順③:何を勉強すればよいか(専門科目のない試験)

 

専門科目のない試験は、上記の調布市の実施要項の例に見られるように、基本的には

  1. 一般教養科目試験
  2. 面接試験
  3. 論文試験

が設けられていて、場合によっては

  1. 適性検査・事務能力検査・性格検査
  2. テストセンター・SPI・WEBテスト

といった試験が課されます。

 

自身の志望先の実施要項を確認し、必要科目の対策をとりましょう。勉強法や必要参考書などについては、私が他の記事にてまとめたもののリンクを貼っておくので、以下を参照して勉強してください。

専門科目試験のない試験は、これらの記事にまとめてある中から、必要科目を全て勉強すればよいことになります。

 

参照:論文の勉強法

【予備校の添削は必要(?)】教養論文の書き方 

 

参照:面接試験の勉強法

個別面接 対策

集団討論 対策 

集団面接 対策 

 ○これだけは知っておくべき!面接試験のマナー 

 

参照:一般教養試験の勉強法

一般教養のおすすめ参考書 

 

参照:性格検査・事務能力検査・適性検査の勉強法

事務能力検査・適性検査・性格検査

 

参照:WEBテスト・SPI・テストセンターの勉強法

WEBテスト・SPI・テストセンター 

 

専門科目のない試験については上記までの内容で全ての対策を取ることができるので、この記事は以下で専門科目のある試験を受ける方を対象に、「何を勉強すればよいか」を検討します。 

 

専門科目のある試験について

 

先ほども述べたように、専門科目のある試験の出題科目には一貫性がなく、「○と×を勉強すればよい」と一概にまとめてしまうのは中々難しいものがあります。

よって次は、

  • 専門試験の出題科目はどの程度異なっているのか。
  • 「○と×を勉強すればよい」と言えるとしたら、どのように言うことができるか。

これらを見ていくことにします。

 

専門試験の出題科目はどのように異なっているか

 

専門科目のある試験としてまずは、私の合格した2つの試験を例としてみてみましょう。

 

国家一般職試験の出題科目

 

教養試験40問 専門試験40問

 

専門試験は以下16科目から8科目を選択

1政治学 2行政学 3憲法 4行政法 5民法① 6民法② 7ミクロ 8マクロ 9財政学 10国際関係 11経営学 12社会学 13.心理学 14教育学 15英語基礎 16英語一般

 

財務専門官試験の出題科目

 

教養試験40問 専門試験40問

 

専門試験は

  1. 必須=憲法 行政法 ミクロ マクロ 財政学
  2. 選択=1政治学+社会学 2経営学 3会計学 4英語 5情報工学 6情報数学 7民法+商法 8統計学 から2つ

 

これをみてわかるように、受ける試験により専門試験の科目は大きく変わります。 だからこそ、上記で述べたように先に受ける試験を決めるべきであるのです。

 

しかし、場合によってはまだ受ける試験を決められなかったり、とりあえず受けられるものは全部受けとこうという考えの人もいるでしょう。なので以下では、「受ける試験が決まってない人は、専門何科目対策として何を勉強すればよいか」を解説することにします。

 

専門科目対策には何科目を勉強すればよいか

 

上記で述べた専門試験の出題科目を見ると、憲法・行政法・経済学といった被っているものもありますね。

これらは、↓の記事で述べるように多くの試験で出題される重要度の高い科目です。

 

参照:公務員試験各科目の優先順位

各科目の優先順位・順序 

科目が異なっているとはいえ、このように多くの試験で出題されるような科目もあるため、複数の試験を受ける場合は、こうした優先度の高い科目を一通り勉強して、多くの試験に対応できるようにする必要があります。

よって、合計的にどの科目が多くの試験で出題されるのかといった事を考えて、それらの科目を全て勉強するというのが正攻法であります。ただ、そんなのよくわかんないやという事でこの記事にたどり着いた人もいると思うので、ここでは大まかに『これらさえ勉強しとけば大体の専門科目試験に対応できるよ』という方針を示しておくことにします

 

勉強するべき専門科目の数

 

結論からいえば、

11科目(憲法・民法1・民法2・行政法・ミクロ・マクロ・経営学・財政学・社会学・政治学・行政学) を全て勉強しましょう。

 

これだけ多くの科目を勉強する事は確かに大変ですが、数多くの試験を受ける事ができるため精神的には落ち着きます。

具体的にはこれら11科目を勉強する事で、公務員試験で採用数の多い3つの試験↓

  1. 特別区・都庁
  2. 国家一般 
  3. 地方上級

を全て科目に悩まず併願する事ができ、財務専門官試験まで科目の不足なく受ける事ができます。たしかに、時間がどうしようもなく残り3ヶ月しかないというなら絞らざるを得ないでしょう。しかし半年程度の期間があるならば、教養と論文に加えて上記11科目の勉強をする事を推奨します。

また近年、公務員試験全体の難化傾向が進んでいるので、リスク回避のため、ひいては高得点獲得のため、多くの科目を勉強するメリットは高まっています。

例えば国家一般職の試験は、上記で紹介した通り16科目から8科目を選択する方式ですが、年度によって科目毎に難易度の差があります。今年度の試験でも、予備校の調査で(http://www.lec-jp.com/koumuin/juken/pdf/sokuhou/KL15503.pdf) 正答率が40%以下の問題が5問中3問出題された政治学と5問中4題が60%以上の正答率であった行政学では大きな差があります。

 

  1. 多くの数の併願
  2. 科目のリスク回避

 

このために、初めは上記11科目の勉強をする前提で勉強をはじめましょう

詳しくは、こちらにもまとめました。

専門科目の勉強数・受ける試験に迷ったらとりあえずこの11科目!

記事は以上となりますがらこれら11科目の勉強法は、以下の法律科目や経済学科目の個別記事で紹介しているので参考にしてみてください。

 

早速独学で公務員試験の勉強をする

経済学(原論・ミクロ・マクロ)

 

憲法・民法・行政法 

 

各科目の優先順位・順序 

公務員試験の指南書

 

仕事入門ブック

公務員試験オールガイド

給料などの福利厚生から仕事の内容や試験の情報まで名の通りオールガイドである。網羅型。

 

学習スタートブック

公務員になるには?などこのブログのタイトルを本にしたような内容。まさに試験の指南書。

仕事の内容から採用に至るまでの流れ、最近の動向などがまとめられている。

 

公務員試験受かる勉強法落ちる勉強法

こちらも指南書の1つ。この参考書は落ちる、この参考書は受かるといった書き方で勉強法をまとめている。完全に鵜呑みにするのは良くないが、昔から「イエロー本」と慕われている本でもあることから、一つの指標にはなるでしょう。

各科目の優先順位・順序

 

 

公務員試験の勉強には優先順位がある!

 

公務員試験の科目優先順位(勉強順序) を検討します。

なぜ勉強の順序を検討するかと言えば、順序良く勉強をする事で効率良く勉強をでき、無駄な時間を省く事ができるからです。

 

英単語が全く分からないのに
英文を読むのは不可能

 

ですよね?

だから、英語も長文の前に単語の勉強をするはずです。

これは極端な例にしても、科目数が非常に多く時間が限られている公務員試験において、効率良く勉強をする事は非常に大切です。

科目毎の勉強法は後の記事で書く事にし、

  1. 法律科目の優先順位
  2. 経済学科目の優先順位
  3. その他専門の優先順位
  4. 教養科目の優先順位
  5. 全体の優先順位

 

を順に検討します。

 

科目優先順位:法律科目

 

憲法→民法→行政法→他

 

憲法最優先の理由

 

  • 判例問題が多く、具体例とセットで覚えられるor覚える必要があるため忘れにくい。
  • 行政法・行政学・政治学・民法などで憲法の基礎的な知識がないと理解できない分野がある。
  • どの専門試験でも出題される

 

忘れにくい科目、基礎科目は先にやるのが鉄則。

 

憲法の次に民法優先の理由

 

  • 民法が私法の一般法であるため、行政法の深い理解には民法の知見が前提である
  • 特別区と国家で民法が2科目(10題) として扱われる。
  • 事例問題が多く、直接的な暗記は少ない。

 

以上3つの理由から、憲法の後は民法。

商法をやる人がいるならば、民法の知識が必要のため必ず民法の後に商法を。

 

科目優先順位:経済学科目

 

ミクロ→マクロ→財政学→他

 

ミクロ→マクロの順にやる理由

 

  1. ミクロで経済学的な考え方の基礎を学ぶ
  2. マクロは国など大きな視野で経済を分析するのだが、その際に個人や企業など個々の経済主体のミクロ的な理論を知っている事が前提となる。

 

経済学の後に財政学をやる理由

 

  1.  経済学(原論・ミクロ・マクロ) - 公務員試験の参考書と勉強法-独学式-で述べたとおり、財政学はスー過去改訂後(2月) にやる
  2. 財政学では、ミクロやマクロで学ぶ論点の個別の論点を深く掘り下げる分野がある事

 

以上2点より財政学は経済学の後。

 

科目優先順位:その他専門科目

 

政治学→行政学 経営学→社会学 国際関係→その他

 

政治学最優先の理由

 

  • その他専門では最も多くの試験で出題される
  • 教養の社会科学や時事の深い理解に繋がる
  • 行政学や社会学に政治学と被る分野がある

 

政治学の次に行政学・経営学優先の理由

 

  • 政治学の次にその他専門での出題が多い
  • 行政学政治学憲法行政法経済学との関連がある

 

社会学と国際関係

 

  • 上記専門の次に出題試験多し
  • 上記専門試験や教養科目との関連あり

 

科目優先順位:教養試験科目

 

数的処理→英語→他

 

数的処理最優先の理由

  • 出題数が多い(配点の約3分の1) 
  • 問題を解きながら解法を学び、エピソード記憶が刺激される事から長期記憶が身につき忘れにくい

 

これら2点より、数的から。数的を得意科目にしてしまえば、後にやる知識分野にかかる負荷も減る。

 

数的の次に英語優先の理由

 

  • 長文形式であり覚える事が少ない。
  • 出題数が多い。
  • 数的と英語以外は暗記ものが多く忘れやすい。

 

以上3点より他の科目より先に勉強する。知識分野は忘れやすいので一番最後。

 

科目優先順位まとめ

 

目指す所にもよるが偏りをなくすため、

 

  1. 憲法行政法民法
  2. ミクロマクロ
  3. 数的処理

 

これらを優先的に平行してすすめ、年末までにはこれらが終わるように勉強する事が望ましい。①〜③が出来れば殆どの試験を併願する事ができ、それなりに点も稼げるため他科目はこれらを完璧にするまで放置しておいてもよいくらい

 

優先順位の数値的検討

www.dokugaku-koumuin.com

 

スケジュールサンプル 

www.dokugaku-koumuin.com

www.dokugaku-koumuin.com

 

重要科目

www.dokugaku-koumuin.com

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憲法・民法・行政法

 

 

近年の公務員試験法律科目(憲法・民法・行政法)は、単純な通説解釈メインの出題傾向から考察問題・判例問題主体の出題傾向に変化しつつあります。
ex) 問題文で学説と事案が紹介され、その事案を学説により検討すると、どういう結論に至るかなどの問題
この変化の背景には、テキトーな勉強をしている人ではなく、深い理解や思考力を元に考える事のできる人材を国が求めているということがあります。
よって機械的に暗記する事は避け、しっかりと理解する事を心がけましょう。
この記事でも、深い理解が身につく参考書と勉強法を解説します。
 
※法律科目を勉強する前に
紙媒体の物を買う必要はないですが
六法をこまめに確認すると理解が深まります。
Kageshima「e六法」
 

はじめに:スー過去と導入本の役割

 
スー過去とは実務教育出版さんが出している
こちらの参考書です。
公務員試験は、各界の専門家が集まる問題作成委員会によって作られています。その問題作成委員会が毎年ほぼ同じメンバーから構成されているという理由や、試験の正答率の調整という理由から、試験の問題には一定の傾向があります。同じく出題の傾向が偏っている大学入試センター試験を経験した事がある人ならわかるでしょうが、一定の傾向がある試験を対策するのに最も有効な手段は、過去問を解く事です
よって、公務員試験も過去問をひたすら解く事が重要な訳ですが、もちろん知識が全くない状態で問題を解いても意味がありません。ではどうすればよいのかというと、基礎知識を学んでから過去問を解けば良いのです。
具体的なプロセスとしては、独学の場合同科目の過去問のみを集めて編集された問題集である『スー過去』か『クイマス』を使って勉強するのが基本となります。
『スー過去』『クイマス』は分野ごとに別れていて、それぞれの分野が①レジュメ②過去問③解説の3本立てで構成されています。レジュメの部分では対象科目の1分野についての基礎知識がまとめられていて、過去問の部分では、過去問から抽出されたその分野の問題がまとめられています。つまり、上記で述べた基礎知識の勉強→過去問というプロセスを1冊で実現しているわけです
私も、こうした優良テキストであるスー過去をメインに専門科目を勉強しましたが、経験上このテキストに記載されている事を全て理解してしまえば及第点は余裕で取れます。ただし、レジュメページは各分野毎の要点をまとめた簡素な内容になっているので、深い理解が必要な法律科目の勉強では、導入から勉強(他の説明が丁寧なテキストでさらなる基礎から勉強)するのが一般的です。(=つまり、①導入本→②導入本理解→③スー過去の順に段階を踏んで勉強していくということ。)
本記事でも、この段階を踏む方法を前提として
勉強法を検討していきます。
勉強の手順をまとめると、以下のようになります。
f:id:dokugakukoumuin:20170214140803j:image
※メインテキストとしてクイマスも有名ですが、
私としては、教養科目=クイマス・専門科目=スー過去
が相応しいと考えています。詳しくは↓へ
 
参照:スー過去・クイマスの内容

www.dokugaku-koumuin.com

 

 

憲法の参考書と勉強法

 

憲法の概要とコツ

憲法とは、国家の役割を定め国の権力に縛りをかけるもので、立憲主義の考え方に基けば、私たち国民を守るためのものです。

また、国家の役割やその機関を定めていることもあり、そのもとで働く公務員を採用する試験では大体出題されます。

 

こうした重要科目である憲法の試験は、主に条文に関する判例や通説から出題されます。

 

たとえば最も有名な憲法の9条は↓

第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権のやな発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。


○2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 
  1. 「国権の発動たる戦争」とは何を意味するのか
  2. 自衛隊は、「戦力」に該当するのか
といった事が論点となり、aやbに関する通説や個々の訴訟事件の判例などを学びます。
 
コツとしては、条文の意味が曖昧である以上、具体的な事案に基づく判例を中心に勉強をし、理解を深める事です。
では、具体的な勉強法と参考書へ
 

憲法の勉強手順①:導入本で基礎を理解

憲法は法律科目であるため、上記のスー過去の項で述べたように導入本→スー過去のステップで勉強するのが基本です。

法律科目の参考書については、なるべく新しいものを用いるようにしましょう。例えば憲法でも、近年非嫡出子の遺産相続・男女の離婚後の婚姻禁止期間などで違憲判決が出ており、公務員試験においてこれら新しい違憲判決が出題される可能性は十二分にあります。
オススメの導入本としては、最近改訂されて講師による解説動画も公開されている『ザ・ベストプラス』
著者は予備校の講師であり、予備校で行う授業内容とほぼ等しいものを本にしたようです。
YouTubeにて、本の内容をテーマ毎に解説しているのが独学者には非常に便利
というか、ビデオ講義の予備校も多くあるのだから、動画を無料で配信してしまうのでは損になるのでは?と思ってしまう程度におトク

憲法の導入は省いてもok?

上記で述べたように憲法も導入本から勉強するのが基本なのですが、憲法の場合は中学の公民や高校の政治経済・現代社会などでそれなりに基礎を勉強してきた人も多いと思うので、いきなりスー過去から始める自信のある方(レジュメのみで事足りる方)は導入を省いてしまって良いと思います。少し復習したいというなら、スー過去と同じ実務教育出版から出されている、20日シリーズやスピード解説シリーズでサラッと基礎を抑えてしまうのもアリでしょう。

憲法の勉強手順②:スー過去で演習

導入本が終わったら、スー過去で過去問を解きながら演習を繰り返しましょう。公務員試験はアウトプットがとても大切。

スー過去の解き方については個別記事も設けました↓
 
参照:スー過去の解き方・使い方

www.dokugaku-koumuin.com

 

 

憲法の勉強手順②+α:スー過去とともに判例集

 

憲法の出題傾向として特徴的なのは、半分以上が判例から出題される事です。
そこで、スー過去に+αで以下判例集を用いて
の勉強を推奨します。
スー過去に判例の年月日が書いてあるため、後ろの索引から簡単に該当ページを開く事ができます。
判例百選では、憲法学の中で有名な判例が
  1. 経緯(事案の具体的な展開)
  2. 判旨(裁判官による判決と簡単な理由)
  3. 解説(著者グループによる解説)
と3本立てでまとめられています。
インターネットで判例の年月日や経緯などを調べても、堅苦しい漢字ばかりの判決文しか出てこなくて、事案の具体的なイメージが湧きにくいのに対して、判例百選では試験で必要な知識がわかりやすくもれなく記載されています。
公務員試験では判例集について語られる事があまりありませんが、法学部の学生が新しい科目を勉強する際にはテキストと共に必ず買うものです。
近年難化が進み、先に述べたように従来の簡単な条文解釈や通説解釈から判例や考察重視の出題傾向に移ってきているので、判例対策の有無は大きな点数の差を生み出しています。
よって、判例集を用いて勉強しましょう。
 
※スー過去は判例を紹介していますが、事案の流れや判決の理由を解説するというよりは、理解している前提で、確認するための内容になっています。
公務員試験用の判例集としては、1冊にまとまっているこちらの必修判例も人気な本。
ただ、私としては公務員試験用に拘る必要は
ないと考えています。
なぜなら、判例集は通読するものではなく参照するものであるため、不要な部分は触れなければよく、足りないのが一番困るからです。
 

憲法の参考書まとめ

導入本→スー過去・判例集

 

民法の参考書と勉強法

 

民法の概要とコツ

民法は、私法の一般法で実体法であると言われる通り、私人(国や国際間でなく一般人)同士の権利・義務関係を定めた基本法(特別法と対立する概念)であります。

よって、私たちの生活一般を司る大切な法であり、人々の生活環境をより良いものにするために働く、公務員を採用する試験では重要科目の扱いを受けています。

こうした科目である民法を勉強する際のコツは、分からない所が出てきても挫折せず、何回も導入本を回して民法独特の考え方に慣れる事です。 

というのも、民法は私たちの基本的なルールを定めてると一概にいっても、

  1. 物に関する権利義務関係
  2. 家族に関する権利義務関係
  3. 契約に関する権利義務関係

など多くのルールを定めているため、全てを勉強したところでようやく全体像を掴める科目であるのです。

たとえば、契約に関する権利義務関係として、

  • 売買のルール   を勉強したところで、
  • 売買する「物に関する」ルール

を学ばなければ売買についての確固たる理解を得ることはできません

さらに複雑な事をいえば、

  • 売買を行なったのが未成年であった場合
  • 売買する物に担保が設定されていた場合

はそれぞれ制限行為能力者制度・担保物権といった別のルールも絡んでくるわけです。

このようにものすごく複雑に色々な事が絡んでくることから、民法を途中で諦める人は多いのですが、ルールはとても明瞭であります。

コツコツ勉強をしていって、全てのルールが分かってしまえば点数は意外と安定しますし、出題数も多いですから得点源にもなります。

分からないルールが出てきても、「まだ勉強してないんだから当たり前だ」と割り切り、少しずつ勉強をすすめていきましょう。

 

民法の勉強手順①:『伊藤真の民法入門』を導入本として読む

公務員試験の民法は、最近になるまで単純な暗記問題が多く、法律科目の中でも特に暗記がメインの科目として捉えられていました。

しかし、近年の民法は公務員試験の難化傾向を受け、考察・学説問題まで出題されるようになるなど暗記だけでは点を取りにくくなってきています。

こうした変化を踏まえると、ただ単に要件や効果を暗記するだけではなく、正確に理解をした上で多くの問題を解きながら民法的な考え方を身につけていく必要があります。

よって、きちんと導入本をやり大枠を掴んでからスー過去で演習を繰り返しましょう。

民法の導入本について、TACの出しているまる生という参考書もあり、ネット上ではオススメ参考書として紹介されている事が多いように思いますが、

郷原豊茂の民法まるごと講義生中継〈1〉総則・物権編 第6版 (公務員試験 まるごと講義生中継シリーズ)

郷原豊茂の民法まるごと講義生中継〈2〉債権編 第5版 (公務員試験 まるごと講義生中継シリーズ)

 

私はあまりオススメしません。
やはり、民法に関しては先に述べたように全体像を掴むのが何よりも重要なので、導入本は簡単に一周する事ができる、コンパクトかつ簡潔な参考書がベストです。
その点、2冊にまたがってしまうのいうのはやはり全体を俯瞰する上でかなりの労力が必要となってしまいます。
よって私は、こちら伊藤真氏の『民法入門』を導入本とする事をオススメします
この本は民法という取っ付きにくい科目の全体像を、誰でも分かる日常用語や例を用いて<1冊で>簡潔に解説するとともに、各項目の繋がりが分かるよう参照ページを設け立体的に把握する事を可能にしています。
民法は上記で述べた通り、総則・物件・担保物権・債権・家族法など各分野の繋がりや関係を把握するのに時間がかかり、繋がりを把握をしたところでようやく全体的像を掴める科目であるので、立体的に把握できるように書かれていてなおかつ簡潔に書かれている『民法入門』はオススメできます
全体像を掴むのが重要であるため、『民法入門』を参照ページに何度も飛んだらしながら、ひたすら周回しましょう。
 
ちなみに、導入本の役割は各科目の全体像をつかむ事にあるので、学問として確立している法律や経済に関しては公務員試験用のものにこだわる必要はないというのが持論です。
一応伊藤真氏は、予備校の講師として公務員試験対策の指導をしているのですが、どうしても公務員試験に特化した参考書が良いなら、スー過去の著者によるスピード解説シリーズがオススメ。
ページ数も少ないですし、スー過去の著者によって編集されているので、スー過去に繋ぐことが想定されていて、スムーズに勉強を進めることが可能です。

民法の勉強手順②:スー過去で演習

民法も基本テキスト・演習テキストはスー過去でキマリ!
譲渡担保・条件期限など細かい分野もレジュメ+問題の形式で網羅している上、過去20年程度の試験別出題頻度も記載されているので、足りない分野もなく志望先によっては細かい分野は飛ばす事ができます。

民法と判例集

民法に判例集は不要です。判例や事案が問題として出題される事はほぼありません。

 

民法の参考書まとめ

伊藤真の民法入門 →スー過去

 

行政法の参考書と勉強法

 

行政法の概要とコツ

 

行政法とは憲法や民法のように特定の法律ではなく、行政(国)に関する様々なルール・慣習・学説などを総称した科目です。

例えば、行政が行う行為にはどのようなものがあるのかを体系的に考えたり(特許・許可・禁止など) 、国家賠償などの行政訴訟はどのような場合に問題となりはたまたどのような手続きで行われるのかといった事を学びます。他にも、学説上の分類や国家賠償の判例など扱う範囲は膨大です。

そのためとても範囲の広い科目であり、かつ内容も曖昧で理解しにくいです。

 

コツとしては、行政法も民法と同じようにまずは全体像を掴むことです。というのも、例えば行政行為として飲食店に営業停止命令などの措置が行われた場合、行政の観点からみれば行政行為の内容が論点となりますが、営業停止命令を受けたお店側からみればそれは行政訴訟の1つである取消訴訟を行うか否かという論点になるわけです。

つまり全体像を掴まなければ深い理解を得ることができないのです。

全体像を掴んだら、次は判例を中心に具体例とセットで勉強をする事も大事です。「行政法」という法律がない以上、試験の勉強では学説や慣習など争いが多く曖昧な論点を学んだりするため、それらを深く理解するのに判例は重要な指標となるのです。具体的に判例がどう指標となるのか確認してみましょう。例えば、有名な判例として非番警察官強盗殺人事件があります。

この事件は、お金に困った警察官が、非番であった日に制服を着用して管轄外の地区で通行人を呼びとめ、所持品検査をし、反抗する通行人を発砲し殺害したあげく金品を強盗したという事件です。

この事件が行政法上問題になるのは、 この警察官の行為が国家賠償1条の「職務を行うについて」に当たるか否かという点です。

第一条  国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。

判決は結局、管轄外でも非番でも外形上職務を行なっていたように見えるのだから国家賠償の対象となると下されました。

条文も無論大切ですが、このように具体例である判例とセットで勉強することも、判例問題で点を稼いだり記憶を深いものにするために重要といえるでしょう。

 

行政法の勉強手順①:『行政法入門』で大枠から理解!

 

行政法は、上記で述べたように内容がアバウトであるためとっつきにくい科目です。

まずは導入本で大枠を掴みましょう。

導入本として他サイトでは、こちらもまる生を用いる事が推奨されていますが、使用した感想としてまる生はおすすめできません。

 私は、行政法のプロ中のプロである藤田氏(旧最高裁判事)が行政法の入門者向けに書いた『行政法入門』をおすすめします。

 

行政法入門の良い点をあげると、説明が丁寧な上、具体例が豊富で理解しやすいところです。

たとえば普通の行政法の参考書では、「行政庁とは、みずからの名で行政主体のために意思決定し、対外的にこれを表示する権限を法令上与えられている行政機関のことをいう」なんて書いてあります。

こういう説明は、わからない人からするとさっぱり意味不明ですよね。
 
これに対し、『行政法入門』の著者:藤田氏は租税債務の具体例を用いて手を抜く事なく丁寧に説明しています。
私たちは、国に対して税金を納めなければならないこととされているわけですが、これを法律学的ないい方でいいかえてみると、結局、国が私たち国民に対して国税を徴収する権利を持っているということになるわけです。
ところで、この場合、この権利は誰の権利かというと、それは当然、法人格をもち、権利義務の主体であることを法律上認められている「行政主体」としての国だということになります。
ところが、実際の法律の上では、国民に対して現実に税金を強制的に徴収したりするのは、国そのものではなくて、単なるその一機関であるにすぎない税務署長の任務とされているのです。実際、課税処分や納税の督促などは「○○税務署長」という名前でなされています。この場合の税務署長の立場がまさに「行政庁」だ、ということになります。 
※引用 藤田宙靖「行政法入門」p25
 
こういう具体例が多く説明に手を抜かないところが『行政法入門』のいいところです。
行政法入門と検索して一番トップにに出てくるくらいの良書です。
ただし、『行政法入門』は具体例が多い事もありページ数が少し多いです。よって、
  1. ページ数が多いのに抵抗がある方
  2. サクッと導入を済ませたい方
などは、民法の項でオススメした伊藤真氏の書いてあるこちらの本か、憲法の項でオススメした寺本氏の本を用いましょう。寺本氏の『ベスト・プラス』は、憲法と同じく本の内容に関して無料の解説動画がYouTubeにあげられています。

行政法の勉強手順②:『ケースブック行政法』で判例を学ぶ

行政法は、憲法と同じく判例が非常に重要です。先ほども述べたように指標となり、記憶を深いものにするために判例は必須なのです。

 
スー過去にも判例の一部抜粋や年月日などは少し載っていますが、概要や判旨までは載ってないので、こちらの判例集を用いる事を推奨します。
 

憲法の判例集と違う!と思った人もいるかと思いますが、行政法はケースブックの方が質が高く※(地裁や高裁の判例までカバー)一冊にまとまっているので使いやすいです。

藤田氏の『行政法入門』は具体例として本の中で判例を紹介している事も多いので、逐一ケースブックを参照し理解を深めましょう。

※行政法の百選が昔から改訂されていないという事情もあります

 

行政法の勉強手順③:スー過去!改訂版クイマスでもOK

何度も言いますが、行政法は大枠から理解するのがコツです。

スー過去は暗記用ではなく確認用や演習用に。
最低でも『行政法入門』を3周はまわしてから
スー過去を解きましょう。知らない判例が出るたびにケースブックを参照するのも忘れずに。
 
私は演習テキストとしてスー過去を推奨しますが、2016年4月に行政不服審査法が改正されたため、不安であれば最新の論点が載ってある改訂版クイマスの方が良いかもしれません。
 
詳しくは↓にまとめました。
 

行政法の参考書まとめ

行政法入門(藤田) or 伊藤真の行政法入門 → スー過去・ケースブック

経済学(原論・ミクロ・マクロ)

 

 

ミクロ経済学・マクロ経済学は、公務員試験の各科目の中でも、数式やグラフを使ったりなど数学チックな所があるため、初学者には敷居が高く、つまづく人が多い科目。
ただ、出題数・暗記科目への負担・経済学の知識が必要な財政学の勉強への影響などを考えると、専門科目のある試験を受ける受験生に、経済学を捨てる人など殆どいないのが現状。
したがって、人並みには解けるようにしておきましょう。それでは、本題の勉強法と参考書をご覧ください。
 

はじめに:経済学の勉強手順の概観

 

スー過去と導入本

 

スー過去とは、実務教育出版さんが出している本。
公務員試験は、各学会の専門家が集まる問題作成委員会によって作られています。その問題作成委員会が毎年ほぼ同一のメンバーから構成されているという理由や、試験の正答率の調整という理由から、試験の問題には一定の傾向や特徴があります

同じく出題の傾向が偏っている大学入試センター試験を経験した事がある人ならわかるでしょうが、一定の傾向がある試験を対策するのに最も有効な手段は、過去問を解く事です
よって、特徴ある公務員試験も過去問をひたすら解く事が重要な訳ですが、もちろん知識が全くない状態で問題を解いても意味がありません。ではどうすればよいのかというと、基礎知識を学んでから過去問を解けば良いのです。
体的なプロセスとしては、独学の場合は同科目の過去問のみを集めて編集された過去問題集である『スー過去』か『クイマス』を使って勉強するのが基本となります。

『スー過去』『クイマス』は分野ごとに別れていて、それぞれの分野が①レジュメ②過去問③解説の3本立てで構成されています。レジュメの部分では対象科目の1分野についての基礎知識がまとめられていて、過去問の部分では、過去問から抽出されたその分野の問題がまとめられています。つまり、上記で述べた基礎知識の勉強→過去問というプロセスを1冊で実現しているわけです。
私も、こうした優良テキストであるスー過去をメインに専門科目を勉強しましたが、経験上このテキストに記載されている事を全て理解してしまえば及第点は余裕で取れます。

ただし、レジュメページは各分野毎の要点をまとめた簡素な内容になっているので、深い理解が必要な経済学科目の勉強では、導入から勉強(他の説明が丁寧なテキストでさらなる基礎から勉強)するのが一般的です。(=つまり、①導入本→②導入本理解→③スー過去の順に段階を踏んで勉強していくということ。)
本記事でも、この段階を踏む方法を前提として
勉強法を検討していきます。


※メインテキストとしてクイマスも有名ですが、私としては、教養科目=クイマス・専門科目=スー過去が相応しいと考えています。詳しくは↓へ

 

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経済学を苦手にしないために

 

先に述べたように経済学科目の勉強をする際には、スー過去の前に導入本をやるのが基本です。公務員試験経済学にはミクロ経済学とマクロ経済学があるので、

  1. ミクロ経済学の導入本→ミクロ経済学のスー過去
  2. マクロ経済学の導入本→マクロ経済学のスー過去

という2つのプロセスを実行しなくてはなりません。しかし、経験上これでもまだスー過去に繋ぐ導入の勉強は足りません。具体的には、ミクロ経済学・マクロ経済学の勉強をする前に、経済学の基礎の勉強をする事をオススメします
大学の経済学部でも、ミクロ経済学やマクロ経済学といった専門的な経済学の授業が開講される2〜4年次の前の1年次に、「経済原論」など経済学の基礎科目が開講されています。これは私個人の考えですが、経済学ができない人は、経済学独特の基礎的な考え方やツールなどを理解せずに、いきなりミクロやマクロといった専門的な経済学の勉強を開始している事が多いように思います。

したがって、経済学が嫌いにならないためにも、私はミクロとマクロの前に経済学の基礎(学部の科目名で言えば経済原論) の勉強をする事を推奨します

よって、この記事では。経済学の基礎を勉強する前提で話を進めていくことにします。

 

経済学の勉強順序

 

経済学の基礎を勉強したら、次は試験科目であるミクロ経済学かマクロ経済学の勉強をすることになります。この2科目に関しては、勉強の順序が大切であるので次に勉強の順序を解説することにしましょう。

 

ミクロ経済学とマクロ経済学の順序に関してはミクロ経済学を先にやりましょう

ミクロ経済学は「ミクロ」の名がついた通り、

  • 個人・企業など個々の主体 や
  • 独占・寡占など個別の事案

についての理論や計算などを学ぶのですが

マクロ経済学は、

  • 1国ベースでの分析
  • 国際ベースでの分析

をメインとします。

そして、1国ベース・国際ベースでの分析には、個々の経済主体や事案を知っている事が前提となるのです。よって、ミクロ経済学よりマクロ経済学を先に勉強しましょう。

 

ここまでをまとめると、①経済学の基礎の勉強→②ミクロ経済学の導入本→③ミクロ経済学のスー過去→④マクロ経済学の導入本→⑤マクロ経済学のスー過去となります。

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公務員試験:ミクロ経済学の参考書と勉強法

 

ミクロ経済学のコツ

 

ミクロ経済学のコツは、理解に努めること。

よく言われるのが、理解せずとも

a)

b)mの問題が出たらxの解き方で問題に挑む

n)nの問題が出たらyの解き方で問題に挑む

 

というのをひたすら詰め込めばなんとかなる

という言い分ですが、一昨年の国家一般職のミクロ経済学が5問全て計算ではなく理論についての問題であったように、近年の公務員試験の難化傾向に伴って、計算問題のパターン暗記が通用しにくくなってきているので、そのような勉強法はやめた方がいいと思います。

全てを理解できるように勉強し、どうしても理解できない問題のみを、パターン暗記に頼るようにしましょう。では、具体的な参考書や勉強法を検討します。

 

ミクロ経済学と導入本

 

最初でつまずかない経済学について

2chでは、こちらの参考書が導入本として推奨されています。

 
しかし、公務員の人気上昇に伴う試験の難化により、専門経済で最も平易な内容であった特別区の問題ですら難化が進んだ現在では、この参考書はオススメできません。
なぜなら、理論や公式が出る度に
「経済学ではこう考えるのです」
と説明を省き、丸暗記させようとしているからです。
確かにこうしたやり方は、教養の社会科学で出題される経済原論程度のレベルまでは効率良く点を取れるかもしれません。
ですが、深い知見が必要な専門試験の経済学の勉強で理解することを避け、理論も含めて全てを暗記で済ませるのはかえって時間がかかってしまいます。
よって専門の経済学は、はじめから理論や数式の説明を丁寧に書いてあるテキストで少しずつ勉強していくべきです。
そこで私は代替案として、公務員試験用の参考書の中できちんとした説明が書かれている、以下のらくらく系の参考書をオススメします。
 

ミクロ経済学の勉強手順①:らくらく経済学入門たまごで経済学の基礎を理解

経済学の基礎の勉強として、まずはらくらく経済学入門たまごを使用しましょう。

らくらく経済学入門たまごは、ミクロやマクロにも通ずる経済学の基礎知識や考え方を理論や数式も含めてはじめからしっかりと説明してあるので初学者に優しいです。

 
 
具体的には、他の参考書のように経済学の個別の論点から入るのではなく、経済学の考え方や基礎準備など初歩の初歩から解説が始まっています。
目次
I ミクロ編 
Unit01 選択をする 
Unit02 すべてのモノが関係し合っている 
Unit03 定食のほうが単品よりもお得なのはなぜ? 
Unit04 どうして野菜の価格は変動しやすいのか? 
Unit05 格安航空券はどこまで安くできるのか? 
Unit06 「まとめて作る」効率性 
Unit07 カウントできない費用 
Unit08 幸せの度合いを視覚化させる 
Unit09 ゴミ袋有料化は正しい判断? 
Unit10 「全員参加」が市場を支える 
II マクロ編 
Unit11 なぜ道路は作りつづけなければならないのか? 
Unit12 政府支出がどのくらい経済効果があるのか? 
Unit13 所得を増やすために増税するのは矛盾では? 
Unit14 日銀も市場へ介入する 
Unit15 今すぐの1万円と1年後の2万円どっちが欲しい? 
Unit16 国債はいつ買って、いつ売るべきか? 
Unit17 どうして円高になるのか? 
Unit18 結局、失業はどうすれば解消できるのか?
 
目次を見ても説明が丁寧な事が理解できます。
普通の参考書なら
a) 上記Unit4の目次は価格弾力性
b) 上記Unit12の目次は乗数効果
のように具体的な専門用語となっていて、
a)価格弾力性とは⚪︎⚪︎である。
b)乗数効果とは××である。
のように展開されていくでしょう。
それに対しらくらく経済学入門たまごは、上記目次のようにあくまでも具体例を中心に説明を展開していき、最後に理論を一般化しつつ用語を定義しています。
経済は、専門の中で最も理解に時間がかかる科目なので、概観から細部への勉強を意識し、このように段階を踏んで勉強していくのがベストです。
  

ミクロ経済学の勉強手順②:らくらくミクロ経済学入門でミクロ経済学の基礎を理解

らくらくたまごが終わった後は、らくらくミクロ経済学入門で、試験科目であるミクロ経済学の基礎を勉強する必要があります。その点、同著者であり段階を踏んで勉強する事が想定されていて、らくらくたまごかららくらくミクロ経済学入門への移行は無駄が生じにくくその後のスー過去への移行も苦になりません。 
具体的には、難易度が
a)スー過去=8
b)最初でつまづかない=3
c)らくらく経済学入門=2
c')らくらくミクロ経済学入門=5
程度なので、
 a) 最初でつまづかない3→スー過去8
より
 b) らくらくたまご2→らくらくミクロ経済学入門5→スー過去8
の方が進めやすいということ。
 

ミクロ経済学の勉強手順③:スー過去で演習!

演習用のテキストに関してはスー過去でキマリ。
 
そもそも、スー過去が有名になったゆえんが、スー過去の経済学の出来がとても素晴らしかったからであり、実際に他の参考書と比べ問題の選定やレジュメの内容が段違い。
らくらくミクロを完璧にしたらスー過去を解きましょう。
 
※ 経済は苦手な人に差をつけやすい科目なので
時間があるならば、専門書の中でも演習系の教材も
やっておくとよいと思います。参考に↓
 
参照:経済学と専門書

www.dokugaku-koumuin.com

 

ミクロ経済学の参考書まとめ

らくらく経済学入門→らくらくミクロ経済学→スー過去

 

公務員試験:マクロ経済学の勉強法と参考書

 

マクロ経済学の概要とコツ

 

先ほども述べましたが、マクロ経済学では、ミクロとは違い国単位や国際間の経済理論・経済分析を学びます。

国単位での経済分析を行う際に、個々の経済主体やミクロ理論を知ってることが前提

となるので、マクロ経済学はミクロの後にやりましょう。

 

マクロ経済学はケインズ経済学とも言われる通り、ケインズの理論がメインになります。

よって、コツはケインズの考え方をまず理解することです。 他の理論も、ケインズの考え方や理論を展開したものが多いです。

例えば、

a)ケイジアンクロス(45度線モデル)

を理解すれば、その派生系である

b)ISLMモデル を容易に理解でき

さらに、ISLMに輸出や輸入を加えた

b')マンデルフレミングモデル

ISLMに物価の変動を加えた

b'')ADASモデル

なども簡単に理解できてしまいます

 

この記事の上の方で、丸暗記は効率が悪いと

いったのはまさにこのような点にあらわれてくるわけです。

 

マクロ経済学の勉強手順①:ミクロと同じように導入本はらくらく

マクロ経済学も、ミクロ経済学と同じくらくらくからスー過去に繋げていくのがいいでしょう。
ミクロ版もそうですが、2月に改訂もされています。
 

マクロ経済学の勉強手順②:スー過去で演習

マクロのスー過去も,ISとLMをそれぞれ個別の論点として取り上げている程度に網羅性が高いです。

スー過去を使わない手はないといえるでしょう。 

 

マクロ経済学の参考書まとめ

ミクロ経済学→らくらくマクロ経済学→スー過去

一般教養のおすすめ参考書

 

 

一般教養試験の参考書と勉強法

 

一般教養試験は大きくわけて2つ!

公務員試験の一般教養試験は、大きく

  1. 一般知能
  2. 一般知識

の2つに分ける事ができ、さらに

  • 一般知能は、①文章理解②数的処理 
  • 一般知識は、③自然科学④人文科学⑤社会科学⑥時事    

計6つに分ける事ができます。

この記事は、上記全6つの勉強法と参考書をまとめてあるため少しページが重くなっています。

重い方は、以下4つの記事をそれぞれご覧ください。

この記事を分割し、少し修正した内容になっています。

 

文章理解(英語・現代文)・時事・社会科学まとめ

dokugaku-koumuin.hatenablog.com

 

自然科学(物理・化学・生物・地学)まとめ

dokugaku-koumuin.hatenablog.com

 

数的処理(数的推理・判断推理・空間把握・資料解釈)まとめ

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人文科学(日本史・世界史・地理・思想)まとめ

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以下4つの記事をまとめ、コンパクトにしたもの。

 

はじめに:公務員試験と過去問

 

公務員試験は、各学会の専門家が集まる委員会によって作られています。その問題作成委員会が毎年ほぼ同一のメンバーから構成されているという理由や、試験の正答率の調整という理由から、試験の問題には特定の傾向があります

同じく出題の傾向が偏っている大学入試センター試験を経験した事がある人ならわかるでしょうが、一定の傾向がある試験を対策するのに最も有効な手段は過去問を解く事です。
よって、特徴ある公務員試験も過去問をひたすら解く事が重要な訳ですが、もちろん知識が全くない状態で問を解いても意味がありません。ではどうすればよいのかというと、問題を解ける程度の基礎知識を学んでから過去問を解けば良いのです。
具体的なプロセスとしては、独学の場合は同科目の基礎知識と過去問のみを集めて編集された過去問題集である『スー過去』か『クイマス』を使って勉強するのが基本となります

『スー過去』『クイマス』は分野ごとに別れていて、それぞれの分野が①レジュメ②過去問③解説の3本立てで構成されています。レジュメの部分では対象科目の1分野についての基礎知識がまとめられていて、過去問の部分では、過去問から抽出されたその分野の問題がまとめられています。つまり、上記で述べた基礎知識の勉強→過去問というプロセスを1冊で実現しているわけです。

私も、こうした優良テキストであるスー過去やクイマスをメインに勉強をしましたが、経験上このテキストに記載されている事を全て理解してしまえば及第点は余裕で取れます

ただし、レジュメページは各分野毎の要点をまとめた簡素な内容になっているので、深い理解が必要な科目や初学科目の勉強では、導入から勉強(他の説明が丁寧なテキストでさらなる基礎から勉強)するのが一般的です。
本記事でも、この段階を踏む方法を前提として勉強法を解説していきます。

 

数的処理の参考書と勉強法

 

数的処理の概要

 

数的処理は以下4科目から構成されています。

  1. 数的推理
  2. 判断推理
  3. 資料解釈
  4. 空間把握

それぞれの科目の特徴を列挙すると以下のようになります。

数的推理は、一番数学の要素が強く方程式や不等式など数学のツールを使った問題が基本となります。

判断推理は、論理と集合など難しい計算はないものの表に数値を記入して軽い計算を行なったりする問題が基本となります。

資料解釈は、折れ線グラフや円グラフなどのデータをもとに軽い計算を行う問題が基本となります。

空間把握は、立体図形や図形の軌跡など空間把握能力を測る問題が基本となります。

大雑把に言えば、これら4科目は教養が40点満点の試験で

数的推理5 判断推理4 資料解釈3 空間把握3

といった問題数で出題されます。つまり、数的処理だけで教養試験の3割程度を占めており、それだけとても重要度の高い科目ということであります。

数的処理を征す者は公務員試験を征するといっても過言ではありません。

特に数的推理と判断推理は、どの試験でも合わせて10問程度出題されるためそれなりに取れるようにしておきたいところ

では、具体例な勉強法と参考書などを見ていきましょう。

 

数的推理は数学の未習①or既習②で勉強法を変える

 

数的推理は上記で述べたように、数的処理の中で最も数学の要素が強い科目となります。よって、数学の得意 or 不得意によって勉強の手順を変えるべきであります。

他サイトや2chなどを見渡すと××をやればいいだとか○○をやればいいだとか言われていますが、方程式や不等式などのツールを使って解かなければならない問題があるため、少なくとも中学の数学程度は理解していなければ話になりませんし、理系の方のように大学で数学をツールとして使ってきた方からすると、数的推理の傾向や特徴に慣れるだけでそれなりに点を取れてしまうようになるので、自分の今までの数学の勉強度合いを振り返った上で勉強の方法を考えるべきです。
よって、当ブログでは数的処理の中でも数的推理だけは以下のように勉強法を分けて検討する事にします。

  1. 大学受験で全く数学の勉強をしなかった方
  2. それ以外の方

 

数的推理の勉強法(上記①の人) 

 

数的推理の勉強手順⓪:中学数学を完璧に

 

私立文系の人が数的推理の勉強を開始する前にまず確認すべき事は、中学レベルの数学が完璧か否かです。
円周角・垂直二等分線・三角形の内心外心って聞いて何のことだか分かりますか?
わかった方は、導入本かスー過去を買って解きましょう。
しかし、わからなかった方は、数的推理の導入本に入る前に、中学の数学を復習する必要があります。
なぜなら、導入本では、表紙に『数学がわからなくても大丈夫』なんて書いてあるものも多いですが、垂直二等分線・円周角・三角系の内心外心など中学レベルの数学となると、流石に説明が省かれているからです。
よって、そういった方は一見遠回りに思えるかもしれないですが、きちんと中学数学を完璧にする必要があります。過去問やスー過去を解く時にも中学数学の内容は出てくるので、結局は勉強して理解する必要があります。

これは私個人の意見になりますが、数的推理を勉強しても伸びない人には、前提条件である中学数学の基礎知識が欠けている気がします。

中学の数学教材の中では、この本が薄くて手っ取り早く中学数学を復習できるのでオススメ。

具体的には、1分野が2ページで構成されていて、左ページが公式と解説・右ページが練習問題。

  1. 1分野2ページというコンパクトな内容
  2. 分野ごとに整理されていて、理解済み分野は飛ばせる
  3. 問題をときつつ公式や基礎を確認できる実践的な内容

と復習に最適

私も塾講師のアルバイトをしている時に用いましたが非常に重宝しました。

 

数的推理の勉強手順①:解法の玉手箱で数的推理の基本を抑える


中学数学復習後、または中学数学レベルなら問題なく理解できる人は玉手箱を使用しましょう。
導入本としてはワニ本も有名ですが、

  1. ワニ本は10年近く改訂されておらず内容が古い 新版のベストプラスの方は解説が淡白
  2. 玉手箱の方がスー過去との内容の整合性が取れている

この2点を考えると玉手箱の方がオススメです。改訂もされ、最新の傾向にも対応しています。玉手箱は解説がとても丁寧。
数的推理は名前の通り数を用いた推理であって解き方が違っても答えがあっていればいいのですが、解説と解き方が違うと

  • この解き方ではダメなのでは?
  • なんでこのような解き方をするのだろう

などと少し心配になってしまいます。
このような無用な心配を防ぐため、玉手箱では1つの問題に対し2つの解説を用意していることが多いです。(1つの問題に対し3つの解説を用意している箇所もあります)

私としては玉手箱を推奨しますが、数的に関しては解説の合う合わないがやはりありますので、ちょっと合わないなあと思った場合には別のテキストを用いるのも一つの手段です。ここでは、玉手箱意外の評判の良い参考書を軽く紹介しておくことにします。

いわゆるワニ本。 数的推理ではすごく有名な畑中氏の参考書。独特の解法やテクニックが載っているため合わない人も多いが、合う人が使った場合には覚醒するかも?

ただし、10年以上改訂されていない。

ワニ本の著者による新本であるいわゆるカンガルー本。上記参考書の改訂として発売されたもの?

ただし、ワニ本に比べると解説が淡白。

いわゆる高卒ワニ。高卒程度試験で出題される数的推理を対象とした対策本であるものの、解説が高校生向けで非常に丁寧なため、大卒程度試験でも数的推理が苦手な人にはよく用いられる。

 

数的推理の勉強手順②:スー過去・クイマスで演習

 

導入本が終わったら、スー過去・クイマスの厳選された過去問で演習を行うのが基本となります。スー過去かクイマスかについては色々議論されていますが、どちらも過去問である以上私はどちらでも構わないと思います。

ただし、数的推理が苦手で“何を勉強しても無理そうだ”という人は無理にスー過去・クイマスに手を出し時間を費やさない事!

教養は26点程度取れれば(14点落とせる) 良いので、導入本が終わって余裕がある人や解いてみてそれなりにできそうだと考えた人のみスー過去に手を出しましょう。 どうしても無理そうなら、配点は高いものの捨てて知識分野をひたすら詰め込み、安定した点を稼ぐというのも一つの手段。

数的推理勉強法(上記②の人) 

 

数的推理(既習の人)の勉強手順①:スー過去のみ
  1. 理系の方
  2. 2次で数学を使った国立文系の方
  3. 大学受験でそれなりに数学をやってきた方


以上のような既習の方はスー過去から始めてしまって問題ありません。
というのも、導入本は数学的な解き方ではなく算数的な解き方をしているため、数学ができる人からすると逆に混乱してしまう危険性があるからです。よって、いきなりスー過去から始めることを私は推奨します。
導入本は、未知数へのxやyのあて方など、数学ができる人が解いた場合違和感を感じると思います。スー過去は、公務員試験の参考書では最も正攻法で簡潔な解き方をしていますし、問題量も豊富であるため、数学を既習の方には最適です。

 

判断推理の概要

 

判断推理は、先に述べたように表や図を書いて問題を解く科目であり、数的処理科目の中では、最も問題の分類がしやすい科目でもあります。(例:トーナメント問題・暗号問題・嘘つき問題・対応関係など)また、「“数的”処理」科目の中では最も数的要素が少ない科目であり、数を用いたとしても表や図に書き込む程度なので難しい計算なども全くありません。

したがって、数的処理の科目の中では誰でも勉強をすれば点数の稼げる科目だというのが個人的見解。というのも、問題の分類がしやすいというのは問題毎に解法を覚えるというパターン暗記が通用しやすいということであり、それに計算も難しくないのであれば、困る人も少ないと考えられるからです。

また、判断推理の参考書に関して注意点が1つあります。それは、市販で販売されている判断推理の参考書が殆ど“空間把握”の内容も含めて、「判断推理」の参考書として出版されているという事です。よって、判断推理の参考書は空間把握の対策本の役割も兼ねている場合が多いです。

 

以上を踏まえて具体的な参考書や勉強法をみていきましょう。

 

判断推理の参考書と勉強法

 

判断推理の勉強手順①:玉手箱で解法を理解

 

判断推理の勉強も、数的推理と同じように初めは玉手箱で勉強をし、パターンや解き方を身につけたのちに、余裕がある方のみスー過去にうつりましょう。

スー過去だけでもいいかもしれませんが、スー過去の解説は解法が1つしか書いていないので、解法が複数のっていて、自分にあった解法を見つける事ができる玉手箱からの勉強を推奨します。

判断推理は先ほど述べたとおりパターン暗記が通用しやすい科目なので、導入本で自分にあった解法を発見するというのが非常に重要です。

数的推理と同じようにワニ+カンガルー+高卒ワニ3冊も候補にあがります。玉手箱が合わない場合には、これらから代替本を選ぶのが基本となるでしょう。

資料解釈の概要

 

資料解釈も、判断推理と同じく数学的な要素は殆どなく、割と問題を分類しやすくパターン暗記で解ける問題が多いので、(円グラフ・折れ線グラフ・構成比など)数的処理の中では点数を稼ぎやすい科目と言えるでしょう。

数的推理や判断推理に比べると出題数が少ないとはいえ、3題程度はどの試験でも出題されるので、最低限の対策はしておきたいところ。(特別区だけは4〜5問出題されるので、しっかりやった方がいいと思います。)

では参考書と勉強法をみていきましょう。

 

資料解釈の勉強法と参考書

 

資料解釈の勉強手順:まるごと生中継(→スー過去)

 

資料解釈専用の参考書は数が少ないため、あまり紹介できるものがあまりありません。(数的推理と判断推理で有名な玉手箱も、資料解釈版はありません。)
そうした中でもこちらのまる生は、資料解釈と空間把握の要点のみをかいつまんで教えてくれるのでとても便利。

判断推理の項で述べたとおり、ワニ本や玉手箱など判断推理の参考書にも基本的に空間把握の内容は記載されているのですが、出題数を考えると(空間把握は3問程度)、判断推理の導入本に記載されている空間把握の問題を全ページやるのは重いという方もいるでしょう。

そういう方からすると、資料解釈と空間把握はまる生一冊で要点のみチェックできるのは非常にありがたく、勉強計画の選択肢を増やしてくれるのではないでしょうか。

 

その他の資料解釈本

 

まる生では足りなさそう、まる生は合わないといった方は以下の3つの参考書を代わりとしてオススメします。

資料解釈のワニ本も他のワニ本のように独特の解法やテクニックが記載されているものの、やはり発売から10年以上経過している古い本というのがネック。

ワニ本の改訂版にあたる?カンガルー本。しかしやはり他のカンガルー本シリーズと同じく、ワニ本シリーズに比べると解説が淡白。

 

スー過去と同じ実務教育出版から出ている本。スー過去に繋ぐ事が想定されているため、スー過去をメインに勉強する人にはいいかもしれない。こちらも、コツやテクニックをアウトプットも兼ねながらかいつまんで教えてくれる。

スー過去は、4問出題される特別区と都庁を受ける方以外は無理に手を出す必要はありませんが、文章理解とセットになっていてついでに英語や現代文の傾向を把握できるので、アウトプットをメインに勉強する人には少しお得感があります

 

空間把握の勉強法と参考書


空間把握は、それなりの量が出題されますが、できなくても問題ありません
http://www.lec-jp.com/koumuin/juken/pdf/sokuhou/KL15493.pdf
なぜなら、こちらを見て貰えば分かる通り難しくて殆どの人ができないからです。

どうしても点を稼ぎたいのであれば、玉手箱の判断推理編に空間把握の問題が載っているのでそちらをやりましょう。

軽く要点のみを掴みたいのであれば、資料解釈の項で述べたまる生か、スピードチェックシリーズがオススメ

特にスピードチェックシリーズは、数的推理分野の図形とセットになっていて、平面図形から立体図形まで図形全般の要点のみを取り上げているので、図形問題が苦手な人には重宝するでしょう

 

自然科学の勉強法と参考書

 

クイマス・スー過去と知識分野

 

自然科学・人文科学は、スー過去よりクイマスの方がレジュメの量・問題量が多いためオススメ。

なぜなら、スー過去の場合

  1. 物理
  2. 化学
  3. 地学
  4. 生物

がこのように

公務員試験 新スーパー過去問ゼミ4 自然科学

1冊にまとまっているわけですが、クイマスは 

公務員試験 過去問新クイックマスター 自然科学II (生物・地学) <第5版>

公務員試験 過去問新クイックマスター 自然科学I (数学・物理・化学) <第5版>

  1. 物理・化学 と
  2. 地学・生物

の2冊にわかれていて、レジュメページも問題量も豊富だからです。
実際に、スー過去の教養本は科目を詰め込みすぎて、レジュメが1ページしかないこともあります。
それに比べクイマスの教養本は、重要事項が丁寧に整理されているレジュメページが1分野ごとに4ページ程度あります。 

知識分野で用語が整理されているのはとても便利です。

スー過去・クイマスの特徴などについての詳細は↓の記事にまとめました。

 

参照:スー過去・クイマス・過去問500の特徴

www.dokugaku-koumuin.com

 

自然科学の勉強手順:既習=クイマス→ダイナビorクイマス, 初学=センター本→クイマスorダイナビ

 

自然科学(物理・化学・生物・地学) の勉強は、大学入試センター試験制度の変更に伴う新課程の導入が追い風。

というのも、センター試験で従来から出題されていた物理I・化学Iなどに加えて、物理基礎・化学基礎といった科目が新設されました。

そして、これら◯◯基礎科目の参考書が、自然科学各科目の勉強に最適なのです。具体的には、

  1. ○○基礎科目は、従来の物理Ⅰ・化学Ⅰなどに比べ範囲・密度ともに半分程度しかない。
  2. ○○基礎の参考書は高校生向けに書かれているので、説明がとても丁寧で理解しやすい。
  3. 公務員試験の自然科学も基礎しか出題されないため、○○基礎とレベルがほぼ同等

といった理由があります。参考書としては、私が使用した限り限りセンター面白いほど〜がオススメですが、他でもいいでしょう。

⚪︎⚪︎基礎の参考書で基本を抑えたら、あとはクイマスを解きましょう。

得意科目にしたいならば、クイマスよりも多くの問題が収録されているダイナビを代わりに使っても良いでしょう。ダイナビについてはまた後述します。

 

※理系の方など、既に既習済みの場合は

(クイマスのみ or ダイナビ →)過去問でok

 

ダイレクトナビのすゝめ

 

  1. クイマスが終わった後の知識補強
  2. 過去問の代用
  3. 既習の場合の確認

に便利なのがこちらのダイナビ。

全ての問題が過去問の原文そのまま収録されているので問題の質が良いです。

また、赤シートを外す事で問題の答えと解説を同ページですぐに確認でき、右の解説ページで関連知識をチェックできる便利な構成です。
つまり、たった1つの見開きで過去問の解答解説から関連用語まで全てを確認できるという事。
関連テーマが並んでいるのも弱点補強に役立ちます。

 

人文科学の勉強法と参考書

 

人文科学は何科目やるべきか

 

人文科学に関しては、大学受験での科目選択や文理が理解度や理解時間に関わってくるので何科目をやるべきというのはありません。
ただ公務員試験全般の合格確実ラインが7割である事を考慮すると、数的など他の科目と合わせた上で27/40くらい取れるようにしておくのが目安です。

それゆえ、

  • 数的が致命的にできないから、世界史・日本史・地理・思想全てやる
  • 自然科学や数的ができるから、地理・思想だけやる

のように比較衡量した上で決めてください。

 

日本史・世界の勉強手順:初学=センター本→クイマスorダイナビor過去問,既習=クイマスorダイナビ

 

クイマス・スー過去のギロンに関しては、同じ知識分野である上記自然科学勉強法の箇所で述べたことと基本的には変わりません。よって、私からはクイマスを推奨します。

勉強法も歴史に関しては、自然科学と変わらず
既習=(クイマスかダイナビ→)過去問,

初学=センター本→クイマスorダイナビor過去問

というプロセスで勉強をしましょう。

暗記科目と思われがちな歴史科目に導入が必要な理由は、歴史の流れを把握するためです。

大学受験を経験した人には単純用語暗記の効率の悪さがわかるでしょう。導入が終わったら、自然科学と同じくクイマスやダイナビを用いましょう。

 

地理・思想の勉強:クイマスのみ!

地理と思想に関しては範囲が狭く、用語暗記ばかりで流れもほぼなく、クイマスのレジュメページのみで必要事項が殆ど抑えられるので、導入本をやるメリットはあまりないでしょう。

 

ダイレクトナビのすゝめ

  1. クイマスが終わった後の知識補強
  2. クイマス・過去問の代用
  3. 既習の場合の確認

に便利なのがこちらのダイナビ。

この本は、全ての問題が過去問の原文そのまま収録されているので問題の質が良いです。

また、赤シートを外す事で問題の答えと解説を同ページですぐに確認でき、右の解説ページで関連知識をチェックできる便利な構成。
つまり、たった1つの見開きで過去問の解答解説から関連用語まで全てを確認できるという事。
関連テーマが並んでいるのも弱点補強に役立ちます。

 

時事の参考書と勉強法

 

時事の勉強手順:速攻の時事のみ!

時事は、例年速攻の時事が財政学のように

2月あたりに改訂版として出るため、
独学の方はこちらを利用しましょう。

それまではニュースに軽く目を通しておけば充分です。 

速攻の時事に出ないような問題は、他の人もできない難易度の高い問題なのであえてできるようにする必要はありません

詳しくは、以下も参考に。

 

参照:速攻の時事について

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文章理解(現代文・英語) の勉強法と参考書

 

現代文の勉強手順:論理トレーニング101題(論文の勉強と重複) or 直感ルールブック

公務員試験の現代文は、過去問をやっておけば特に特別な対策は必要ないと思いますが、配点がそれなりに高いので、論文の記事で紹介した論理トレーニング101題に触れておくといいと思います。論理トレーニング101題は、以下のような問題を、解説とともにひたすら解いていく本であります。

 

次の文章のおかしな点を指摘せよ。
「清潔はビョーキだ」の著書がある東京医科歯科大の藤田紘一郎教授(寄生虫学)も、座り派の増加について「清潔志向が行きすぎてアンバランスになってしまっている」と指摘する。「出たばかりの小便は雑菌もほとんどいない。その意味では水と同じぐらいきれいだ。なんで小便を毛嫌いするのか。ばい菌やにおいを退けすぎて、逆に生物としての人間本来の力を失いかけている一つの表れでないといいのですが」
(朝日新聞、2000年3月26日付朝刊)

野矢茂樹(2001) 『論理トレーニング 101 題』産業図書 より引用

 

分かったでしょうか?
これは『論理トレーニング101題』の一番はじめに、論理トレーニングの目的と方針を明らかにするために紹介されている問題です。
この本は、こうした論証の不備を指摘する問題や、論証の骨格を捕まえる問題を繰り返し解くことで、文章を読み解く力、ひいては文章を書く力を向上させることを目指すものです。
問題形式であるので、論文の対策だけでなく文章理解で出題される現代文の対策にもってこいでしょう。

 

また正攻法ではありませんが、以下の本もかなり役立ちます。

この本は、文章理解本という事で英語の対策にもなる本です。

内容としては、●●の問題は■■のように解いて、▲▲の問題は○○のように解くといったパターン暗記で文章理解を乗り切ろうとするもので、タイトルの通りまさに「直感ルールブック」です。

なんとか文章理解を乗り越えたいといった、苦手な人にはもってこいの本であると思います。

 

英語の勉強法手順:(シス単→core→)スー過去

 

英語に関しては択が日本語であるなど、センター試験レベルの英文ですので、得意な方は勘を取り戻しておけば充分でしょう。

この本は、勘を取り戻すという意味で、速単のように文章を読みながら単語に触れる事ができ、公務員試験で出題される雑学なども身につく事から効率的

政治・社会・生命のような分野があり、試験で出題される文章と似た内容が多いのも特徴。
後は、過去問で足りると思います。

苦手な方や心配な方は、こちらの単語帳の
ステージ1とステージ2を終わらせてから、
過去問にうつりましょう。

この英単語帳のコンセプトは「一語一義主義」。

1つの英単語につき、中心的なひとつの意味をおさえ、効率的に英単語を覚える事をコンセプトにしています。
ひとつの意味に集中することで、記憶の定着率を高めることが狙いです。
公務員試験の教養英語は、難易度もしいて高くなく、基礎的な単語のみ覚えてしまえば、
解けるようになっているので、単語の勉強と過去問だけで十分です。

資料解釈とセットになっているコスパ良なスー過去もオススメ。

社会科学の勉強法と参考書

 

社会科学の勉強手順:専門やる人=過去問のみ,教養のみの人・不安な人=クイマス→過去問

 

社会科学は、専門を11科目やるべきと以前述べたのであえてやる必要はありません
教養しか勉強しない方や不安な方はクイマスを

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